糖尿病は血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。悪化するとのどの渇きなどの症状が出ますが、無症状で経過することも少なくありません。血糖が高い状態が続くと動脈が硬くなる動脈硬化になりやすくなります。また、全身の細い血管が障害され目の網膜症による失明、腎臓の機能低下による透析など合併症がおこります。
空腹時の血糖値は通常は110未満が正常とされていますが、この値は食事の内容や運動の有無などによって影響をうけるため数多く測定しないと糖尿病のコントロール状態が把握できませんでした。
一方、HbA1Cは過去1-2ヶ月間の平均血糖値を反映する指標です。このため前日の食事や運動にかかわらず糖尿病の状態をチェックすることができます。逆に言うと、前日に急いで食事を減らしてもごまかすことができません。
HbA1Cは5.8未満が正常値(JDS)とされてきましたが、測定方法が違う国際基準(NGSP)が用いられることが増えてきました。
以前用いられてきたJDSに0.4を加えるとNGSPの値になります。
NGSPの場合6.2未満が正常値ということになります。結果を見るときはどちらの測定方法かを確認してください。
いずれにしても7を超えると合併症の頻度が増すことから、まずは7以下を目標に治療を開始することになります。
上田医院ではこのHbA1C(NGSP)を6分間で測定できます。
検査をご希望の際にはお申し出ください。
参考文献
HbA1C(ヘモグロビンエーワンシー)ってなに? その正常値は?